足首のリハビリ|プロプリオセプティブ・トレーニングとメカノセプティブ・トレーニング
足首の捻挫はスポーツで最も多く見られる下肢のけがで、スポーツ障害全体の45%*を占めます。捻挫は長期的な障害、持続的症状、捻挫を繰り返すことによる経済的コストをもたらし、スポーツ選手生命を奪う可能性もあります。
通常、リハビリには足と足首のプロプリオセプティブ・トレーニングが組み込まれます。プロプリオセプション(固有受容)とは、身体の位置と動きに関する運動感覚の認識に関わる複雑な神経筋プロセスと定義されます。
プロプリオセプティブ・トレーニング
プロプリオセプティブ・トレーニングでは、足圧中心や関節位置の変化を感知する神経系の能力を試すエクササイズを行います。プロプリオセプティブ・トレーニングの代表的なものには、バランスボードやバランスディスクなどがありますが、これらはすべて不安定性トレーニングの一種です。
最近のメタ分析で、「慢性足関節不安定症(CAI)を有する活動的な成人のプロプリオセプション(固有受容)とバランスの向上を目的とした不安定性トレーニング」の効果を検討したところ、結果に一貫性が認められませんでした。これにより、メカノセプティブ(機械受容性)刺激が従来の不安定性トレーニングの効果を実際に高めることができるかどうかが疑問視されました。
メカノセプション
メカノセプション(機械受容)とは、足底や手のひらに存在する外受容器の一種です。これらの神経は機械的変形に反応し、刺激を受けると体性感覚皮質に伝達され、足や身体の認識を高めます。
皮膚のストレッチ
「皮膚のストレッチ」などの触覚刺激は、スポーツ業界ではアスレチックテーピングという形で初めて導入されました。RockTape(ロックテープ)社の足首用テーピングは皮膚を引っ張ることで刺激を与え、皮膚のメカノセプター(機械受容器)の求心性入力を増加するとされています。
振動
足首の感覚と安定性に大きなインパクトを与える可能性のある2つ目のメカノセプティブ(機械受容性)刺激は「振動」です。PowerPlate(パワープレート)などが発生する振動は、ダイナミックな動作や足が地面に着いたときの地面反力の認識につながります。
*6週間にわたる裸足での不安定性トレーニングに加え、足と足首に閾値以下の電気刺激を加えたところ、不安定性トレーニングのみの場合と比較して、片足の安定性が有意に向上したことが分かりました。
テクスチャー
足首のリハビリに組み込むことができる3つ目のメカノセプティブ刺激は「テクスチャー」です。Nabosoインソールが提供するテクスチャーや二点識別覚はSA1メルケル小体刺激であり、静止姿勢および身体の揺れの制御において不可欠な役割を果たすと考えられています。
現在までにプロプリオセプティブ・トレーニングとテクスチャー刺激の併用を実証した研究は行われていませんが、テクスチャー単独でも足首の安定に効果があることが分かっています。McKeonによる2012年の研究では、CAIを有する人に「テクスチャーインソール」と「表面が平らなインソール」を使用した場合、前者で身体の揺れが減少したことが示されました。
参考資料リンク:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6449971/
結論
Nabosoは、動作を最適化する感覚刺激の力を信じています。そして、その感覚刺激はテクスチャー、振動、皮膚のストレッチ、プロプリオセプション(固有受容感覚)、視覚、聴覚など多次元的であるべきと考えます。
Nabosoのプロダクトはこのような考えに基づいてテクスチャーによる刺激を提供するもので、他のツールやエクササイズと組み合わせることで身体の感覚にアプローチし、よりよく調節することが可能です。
Nabosoのインソールとマットについてはwww.naboso.comをご覧ください。