感染症に対する身体の抵抗力を維持するためにも、毎日をより生き生きと楽しみ続けるためにも、楽しんで身体を動かす日々の習慣があることは重要です。

特にリモートワークが多くなりがちなコロナ禍においては、
「自宅にいても簡単にできて、そして楽しめる運動はないかなぁ?」
「何か運動しなきゃと思ってはいるんだけれど、何からどう始めたら良いかわからない」
「最初頑張れたんだけど、継続が難しい」
などと感じている方も多いと思います。

運動をしなければ=エクササイズ/トレーニングをしなければ!と考えてしまうことが、もしかすると最初のステップを踏み出しにくい、踏み出したけれどなかなか継続できない、という障壁を作ってしまっているのかも。ということで、このブログでは、エクササイズとかトレーニングという言葉を聞いてぎゅっと入ってしまった肩の力を抜いて、動くことを楽しむためにどんなことができるかな?気持ちいいと感じられる動きってどんなものがあるかな?というリラックスした方法をいくつかご紹介したいと思います。

リモートワークの時間が増えるにつれて、同じ姿勢で長時間過ごすことによる腰痛や肩こり、首の痛みなど身体の不快感や痛みも増えてきたのを経験している方も多いのではないでしょうか?私達が感じているこうした不快感や痛みは、「そろそろ動いた方がいいですよ~。この同じ姿勢や同じ刺激には飽きてきちゃいましたよ~。」という脳からのメッセージでもあります。そんなメッセージを無視して同じ姿勢でモニターを眺め続けてしまうと、少しずつ動きに制限が生まれ始め、更に不快感や痛みも増幅し続ける悪循環に陥ってしまいます。とりあえず、身体のポジションを変えてみましょう!

まずは椅子に座ったままでも良いので、椅子の手前の方にお尻を移動して足の裏をしっかりと床につけてみてください。

頭の後ろ側、後頭骨と首の境目のあたりで両手の指を組み合わせて、手のひらで頭を支えるようにします。

両手を頭の後ろで組み合わせたままで、両肘を左右にしっかり開いて、視線と胸を天井に向けるように開きます。息を吸いながら行うと気持ちよく肋骨が広がる感じがします。

気持ちよく胸が開けたら、今度は視線を床の方向に向けながら顎を引いて、首を遠くに向かって伸ばしていくようにして背骨を丸めていきます。息を吐きながら行うと丸まる動作がよりスムーズになるかもしれません。

息を吸って胸を開いて背骨を伸ばし、息を吐いて顎を引いて背骨を丸める、というこの動きを何回か繰り返します。繰り返すたびに少しずつ動きが伝わる範囲が広がっていくでしょうか?床につけた足の裏はしっかりと床を押しているでしょうか?

身体が前後の方向に向かってよりスムーズに動き始めたら、今度は身体の側面も動かしてあげたくなりますよね?

もし頭の後ろで組んだ腕が疲れたら、一旦休憩を入れてから、もう一度両手を組み合わせて頭の後ろ側で頭を支えるポジションに戻します。今度は背骨を側屈するようにして右側に頭を倒していきます。この時、左側の肋骨が広がっていくような感じで息を吸い込むと、普段縮こまっている体側の組織が伸びて気持ちいいですよ。息を楽に吐きながら元の姿勢に戻ってきたら、今度は同様に左へも側屈します。右と左で違いはないかな?と、自分自身の身体で何が起こっているのか、何を感じているのか、注目しながら少しずつ動きを大きくできるか試してみましょう。

右や左への側屈の動きがスムーズになってきたら、側屈した状態で、斜め下の床の方向に視線と頭を向けたり、今度は斜め上の天井の方向に視線と頭を向けてみたりしましょう。思いがけないエリアが動き始めるのを感じるかもしれません。

戻ってきたら、又一度腕を休めましょうか。そして、最後に、もう一度頭の後ろ側で両手を組み合わせて、息を吸いながら螺旋が伸びていくような感じで視線を右側へ、そして背骨も右側に向かって回旋します。楽に息を吐きながら真ん中に戻ってきましょう。左へも同様に。一回ずつ、螺旋の動きが大きくなっていくかどうか、より遠くが見えるようになるかどうか試してみてください。

 

 

 

 

椅子の手前側に座ったままで、こうした動きを楽しむだけでも、ただじっと同じ姿勢を続けるより格段に気持ち良いのですが、こういった動きを立ち上がって行えば、動きの範囲は更に大きくなります。身体のどのあたりまで、動きが伝わっていくのかを感じたり、いつも動いていない部分が動いたりする感覚を楽しんでみてください。

こういった、「少しいつもとは違う動き」は、皆さんの身体組織のみでなく、脳にとっても新しい刺激を与えてくれます。今までとは異なる新しい動き、という刺激を得た脳は、不快感や痛みというメッセージの出力を減少させてくれるかもしれません。

身体に新しい感覚の刺激を与えるためには、いつもとは少し違った表面の上に立ってみるのも一つの方法です。NABOSOマットを、仕事場に広げて、マットの上で上記でご紹介した動きを試してみたり、少し屈伸してみたり、いつものヨガのポーズやストレッチを行ってみたりするだけで、足裏に沢山存在するセンサーから、更に沢山の感覚情報が脳内に送り込まれることになります。

短時間の動きの休憩を取るだけで、身体も脳もリフレッシュできれば、不快感や痛みに悩まされることなく、リモートワークをこなせそうですよね。

 

寄稿者:https://kinetikos.jp/

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