今回は呼吸についての内容です。
「呼吸が大切」というのは多くの方がすでに聞いたことがあるのではないでしょうか?
呼吸はなくてならないカラダの大切な機能です。呼吸の機能を高めることで、全身の筋肉の緊張を緩める効果があり、カラダの柔軟性を向上させたい方にはとても重要な機能でもあります。
なぜ、呼吸が筋肉の緊張を緩める効果があるのか?それは自律神経との関わりがポイントになります。自律神経とは血液や内臓の働きをつかさどる神経で、交感神経と副交感神経に分かれています。
交感神経が優位な状態になると、血管が収縮して心拍数や血圧の上昇が起き、カラダがサバイバルモード(生き延びようとするための戦うモード)になります。
副交感神経が優位な状態になると、血管の収縮が緩み、心拍数や血圧が低下し、カラダがリラックスモードになります。通常、日中は交感神経の働きが高まり、夜になると副交感神経の機能が高まります。
しかし、日常生活や仕事の場面でストレスを抱えることで交感神経が優位な状態になり、無意識的に過呼吸や筋肉の過緊張が起き、夜の時間でもカラダがサバイバルモードからリラックスモードに切り替えられない状態になりやすくなってしまいます。その状態が続くことで、体の柔軟性低下につながってしまうことがあります。
カラダが硬いのでストレッチをしていても、なかなかストレッチの効果がでない方は、もしかしたら交感神経優位から副交感神経優位になるためのスイッチを切り替えられていない可能性もあるのです。
そこでおすすめなのが「呼吸エクササイズ」です。
呼吸は自律神経に作用します。
交感神経が優位な状態は上記の通り、カラダが戦闘モードになることにより、筋肉に酸素を送る必要があるため、呼吸数が多くなる傾向があります。そのため、交感神経優位な状態から脱するためには、呼吸数を落としてあげる必要があります。
呼吸エクササイズをご紹介しますので、ぜひ実践してみてください!
【呼吸エクササイズ】
〜目的〜
交感神経の働きを抑えることによって、筋肉の緊張を緩和する
〜実施方法〜
①スタートポジション
- 正座の姿勢をとり、両肘を地面につける
- 肋骨が太ももに当たるようにする
- 首から腰にかけて、背中全体が丸まった姿勢をとる
※肋骨が太ももに当たりにくい方は、お腹の間に丸めたバスタオルを挟む
②呼吸
- 5秒かけて息を吐き、5秒間息を止め、5秒かけて息を吸う
- 上記の呼吸パターンを4回実施する(合計:1分間)
※可能であれば鼻呼吸で行います。
③注意点
- リラックスした状態をつくるため、勢いよく吸ったり、吐いたりするような力んだ呼吸にならないようにする
④ステップアップ
- ②の呼吸方法に慣れてきたら、時間(息を吐く時間、息を止める時間、息を吸う時間)を8秒間、10秒間と長くしてみる