今回は機能障害が起こりやすい肩に関しての内容です。
肩関節はいわゆる五十肩や投球障害などとても怪我をしやすい関節であるとも言えます。それは肩関節の構造が関係しています。

肩関節とは肩関節複合体と呼ぶこともあり肩甲上腕関節、肩甲胸郭関節、肩鎖関節、胸鎖関節など複数の関節が正常に機能する必要があります。その中でもいわゆる肩とは肩甲上腕関節を指すことが多いかと思います。肩甲上腕関節はその名の通り肩甲骨と上腕骨からなる関節です。この関節の特徴の一つとして上腕骨頭の受け皿である肩甲骨の関節面がとても浅いということがあげられます。

 

肩関節の構造

 

したがって上腕骨の動きに対して常に肩甲骨が追随するように動いてくれなければすぐに関節の求心位がズレてしまい肩関節に何らかの問題が生じてしまいます。つまり肩甲胸郭関節の機能不全が起きてしまうと肩甲上腕関節にも悪影響が出るということになります。この場合肩甲胸郭関節の機能向上をまずは目指しますが、それだけでは問題の解決にはなりません。

肩甲胸郭関節自体の機能不全を改善したら、肩甲上腕関節と協働させることが重要となります。そして日常生活やスポーツ活動は全身の動作からなるためより全身の動きの中で正しく肩関節複合体を機能させるための動作パターンを養うところまで行うことが必須となります。

ここではいくつかのエクササイズを例に出していきます。

 

①肩甲胸郭関節の可動性を上げる

「キャット&カウ」
まずは肩甲胸郭関節の可動性を上げるためにこのようなエクササイズが有効です。


 

 

②肩甲胸郭関節の安定を上げる

「プランク」
このエクササイズは重力方向に対して体を横たわらせるため、重力の負荷を用いて肩甲胸郭関節の安定性の機能を養うことができます。

 

 

③肩甲胸郭関節と肩甲上腕関節を協働させる

「ターキッシュゲットアップ」
ダンベルをもつ上腕骨の動きの変化に対して肩甲骨を追随させるようなエクササイズとなります。




 

 

④統合動作の中で肩関節を正常に機能させる動作パターンを鍛える

「ダンベル ベントオーバーロウ シングルアーム」
立位姿勢の中で姿勢を安定させながら肩甲胸郭関節、肩甲上腕関節を機能させます。

 

 

 

 

 

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