ブルース・ロックハート元医師が10年前の定年退職間際に運動習慣を身に付けたのは、腰の手術がきっかけでした。
長年にわたり、慢性的な腰痛を抱える大勢の患者を診てきたため、手術後に自分がそうなってはいけないと思ったのです。
そこで彼は、適切なジムで適切なトレーナーを見つけ、10年間にわたって運動を楽しんでいます。もちろん腰痛はありません。
週3回のジムでの少人数制トレーニングに加え、ハイキング、広い庭でのガーデニング、障害物レースを楽しんでいるブルースさんは「77歳には見えないでしょう」とほほ笑みます。
「この年齢になると、すぐにカウチポテトになっちゃいますよ」とブルースさんは言います。「いとも簡単にね。でも、ジムに行くのは本当に楽しい。生活の一部になっています」。
手術前と手術後の運動
ブルースさんは、年齢を重ねれば誰もが直面する可能性のある一般的な身体の不具合——腰痛や人工関節の手術など——を克服するのにいかに運動が役立つかを示す好例といえます。健康な人にとってもお手本です。
アメリカの内科学雑誌「Annals of Internal Medicine」に掲載されたある研究によると、運動習慣のある高齢者は障害を負う可能性が低く、また回復も早いとされています。
この研究に参加したアクティブな被験者たちは、運動によって「体力がつき」、座りっぱなしの同年代の人たちよりも「回復力がある」と報告しています。
また、アメリカ国立衛生研究所は高齢者の手術の成功を確実なものにするためには、<手術前と手術後>の運動が重要であるとしています。
トレーナーのシバ・カルファーニャさんは、数年前に60代で人口股関節置換術が必要になったとき、リハビリだけでなく “プレハビリ”も非常に有効だったと考えています。
「たとえ困難なことが起きたとしても、その状況を逆手にとってうまく生かすことが必要です」とシバさんは言います。「体を動かしつづけることが大切です。何かが起きてからでは遅いのです。常に運動をしなくてはなりません」。
好きなことを見つける
ブルースさんは、医師としての生活とジムでの経験から、運動ほど健康長寿を促進するものはないと学びました。
「健康を維持しなければ、遅かれ早かれ、物事は下り坂になります。長生きをしたいなら、運動はとても大切です」。
ブルースさんは、自分が心地よく、歓迎されていると感じるお気に入りのジムやスタジオを見つけることを勧めています。彼は、“刺激的”なトレーナーと、メンバー同士が責任を持ち合う少人数制のグループで運動することを楽しんでいます。しかし、それは誰にでも当てはまるというわけではありません。
では、ブルースさんの最高のアドバイスとは?
「自分が<楽しい>と思えることを見つけることです。楽しいことは苦になりません」。
◎ブルースさんに大賛成です。さあ、今日も元気に運動しましょう!
【申し送り】
・障害物レース
ブルースさんがこのくらいハードなレースに挑んでいるのかは不明ですが…
https://www.youtube.com/watch?v=cLqbVHxaKa0
・アメリカの内科学雑誌「Annals of Internal Medicine」
https://www.nankodo.co.jp/g/gA63U/
・シバ・カルファーニャ
表記はビデオ音声から拾いました。