「人は左側に心臓があるから左に回る、左に動くというのは得意なんですよね」

 

筆者がパーソナルトレーニングを指導していると、たまに先のような「一般的に皆◯◯だから私も◯◯である」ということを聞きます。
先日栄養に関するセミナーにも出席しましたが、「一般的に良い ≠ あなたに良い」ということをその中でも言われていました。

栄養に関して言えば、体重、骨格筋量、年齢、身長など人の身体は個性に溢れています。周りを見渡すと、本当に様々な体系、姿勢、歩き方をされていると思います。

そう考えると、栄養や健康に関する情報を、一般的に良いものは私にも良い、一般的に◯◯だから私も◯◯、と一様に捉えるのは、少し無理がありそうなのは想像に難しくないと思います。

 

筆者は機能改善を目的とした “コンディショニング” トレーニング指導を専門としていますが、クライアントの方の動きのクセは十人十色で、その方のマインドや考え方を含めると、本当に誰一人として同じ方はいません。

一般的に言われていること、メディアで言われていることは、あなた個人に対して発信をされていません。

だからこそ、何か身体に問題を抱えていて、痛みや不調を解決したい、という方は一般的に言われていることは参考として認識し、ぜひ一度は個別の対策をされることをオススメします。

 

例えばトレーニングをして身体の何かを解決したいと思っている方であれば、トレーニング前に行う「動作評価」というもので、あなた自身の身体の使い方のクセを把握できます。

肩の関節が正常に動いているのか、股関節が正常に機能しているのか、立ったときの姿勢はどういう状態なのかなど、身体の動きの現状把握をすることです。

当然、人それぞれ動かし方のクセがあるので、これを把握することで怪我が発生しにくくなり、安全なトレーニングプランをトレーナーも提供できます。さらに、どのような動きを強化していけばクライアントの目標達成に近づくのか、最短ルートを知ることができます。

例えば以下の写真のように、肩を動かして耳の横までバンザイできるか、というテストがあります。その際に腰を反ったり、肘を曲げてはいけません。

 

R-body_conditioning

 

正常な肩の動きを有している人は、約180°腕を上げることができます。しかし肩の関節の動きに制限があると、なんとか腕を挙げようとして腰を反る人もいらっしゃいます。

仮にこの動作パターンを繰り返すことで起こる腰痛があるとしたら、この場合の腰痛の根本的な原因は、肩の関節の可動域制限にあります。肩が動いていないが故に腰を反っているので、トレーニングの中で肩の動きを良くすることも行っていかないと、例えば家で高いものを取るときに、肩が上がらずに腰を反っていると、腰痛がずっと治らないことになってしまいます。

これはほんの一例で、人それぞれ動作のクセは違います。ぜひ運動を始める前に「動作評価」を受けて、あなた自身の動きのクセを把握されてみていはいかがでしょうか。

 

 

 

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